不調の原因は食にあり
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高城未来研究所【Future Report】Vol.661(2024年2月16日)近況
今週も東京にいます。
ヘルスケアサービスの立ち上げも佳境になってきたことから、毎日、国内外医師をはじめとする医療関係者にオンライン・オフラインでお目にかかり、最後の詰めに余念がない日々を送っています。
一昨年はキューバで映画を撮っていたため、一年のうち数ヶ月をキューバで過ごしましたが、今年は東京でヘルスケアサービスの立ち上げに本腰をいれ、多くの時間を東京で過ごしています。
新しいプロジェクトを立ち上げるのはそれなりに骨が折れるものですが、僕は最低二つの「今までにないことを同時に行う」組み合わせの妙を常に楽しんでいまして、ヘルスケアサービスに関しましては「8つの新しい試み」を同時に立ち上げようとしているため、複雑な上に全体を理解しているのが僕しかおらず、ご存知の通り企画書もスケジュール表も予算案も作らないため、すべてに目を配る必要があります。
なかでも力を入れているのが、新設した「NEXTRAVELERバイオラボ」による次世代シーケンサーやリアルタイムPCRなどを用いた「精密腸内検査」です。
近年、日本でも腸内環境の改善が身体および精神に多大な影響を与えると大きな話題になり、実態は不透明なまま「腸活」などの言葉だけが先行しています。
その理由は、腸内環境を精密に可視化するには驚くほどのコストがかかるため、ワードばかりが先行して肝心の腸内の実態がつかめません。
そこで自分でバイオラボを作り、精密腸内検査システムを構築しています。
もうひとつ、腸を痛めつけている(自身の心身を痛めつけている)大きな問題は、現代社会における過剰かつ劣化してしまった「食事」です。
人間の遺伝子は10万年で0.5%も変化していませんが、人を取り巻く環境は大きく変わりました。
なかでも食事の変化は大きく、炎症を誘発する糖や悪い脂ばかりが増え、栄養も足りていません。
この結果、生活習慣病やがんが人類史上あり得ないほど急増しているのです。
江戸時代の観相学者だった水野南北は、長年の研究から「節食開運説」に行きつきました。
要点をまとめると、
一、 食事の量が少ない者は人相が不吉な相であっても、それなりに恵まれた人生を送り、早死にしない。
特に晩年は吉となる。
二、 食事が常に適量を超えている者は、人相が吉相でも調いにくい。
手がもつれたり、生涯心労が絶えず、晩年は凶となる。
三、 常に大食、暴食の者は、たとえ人相がよくても運勢は一定しない。
もしその人が貧しければますます困窮し、財産家でも家を傾ける。
大食、暴食して人相が凶であれば、死後に入るべき棺もないほど落ちぶれる。
四、 常に身のほど以上の美食をしている者は、たとえ人相が吉でも運勢は凶になる。
美食を慎まなければ家を没落させ、出世もおぼつかない。
まして貧しくても美食する者は、働いても働いても楽にならず、一生苦労する。
五、常に自分の生活水準より低い程度の粗食をしている者は、人相が貧相でもいずれは財産をなし、長寿を得、晩年は楽になる。
六、食事時間が不規則な者は、吉相でも凶となる。
七、小食の者には死病の苦しみがなく、長患いもしない。
八、怠け者でずるく、酒肉を楽しんで精進しない者は成功しない。
成功、発展しようと思うならば、自分が望むところの一業を極め、毎日の食事を厳重に節制し、大願成就まで美食を慎み、自分の仕事を楽しみに変えるように努めれば、自然に成功するだろう。
九、人格は飲食の慎みによって決まる。
十、酒肉を多く食べて太っている者は、生涯出世栄達はない。
と、何万人と言う観相を見てきた水野南北は述べています。
不調の原因は食にあることは間違いなく、逆に好調や開運も食に起因します。
そこで、手掛けているヘルスケアサービスでは、各人の食事やストレス、睡眠を徹底的に管理すべく、こちらも新しいシステムを構築中です。
利便性は高まれど、この時代の毒まみれな環境を生き抜くには、自分にとって最適な運動を提供してくれるパーソナル・トレーナーのように、自分にとって最適な食事と各人によって異なるバイオロジカル・データが読み解ける「パーソナル・ヘルスケア・トレーナー」がいまこそ必要なのだろうな、と深く考える今週です。
実は僕とて他ではありません。
なにしろ今年は例年に比べて冬季の食事が乱れたため、花粉症の兆しがあるからです、、、。
(これはメルマガ『高城未来研究所「Future Report」Vol.661』の冒頭部分です)
高城未来研究所「Future Report」
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
高城剛 プロフィール
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。