「節分」と「立春」
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高城未来研究所【Future Report】Vol.660(2024年2月9日)近況
今週も東京にいます。
暦上で春が始まる「立春」は、二十四節気の最初の節気で、新しい始まりを告げるタイミングです。
「冬至」を天空の新年だとしたら「立春」は地上の新年だと古くから考えられており、新しい年が始まる日の前日、その「節」分けをするための日を「節分」と呼んできました。
二十四節気は、季節によって移り変わる地上の「気」の変化を見抜くことを目的に、時代を生き抜くため紀元前4世紀ごろの中国の戦国時代に発明されます。
なかでも重要な中気である夏至・冬至の二至、春分・秋分の二分、そして、節気である立春・立夏・立秋・立冬の四立を八節と呼びました。
これらの「節」は、季節というより気節(節気)と考えられ、地のエネルギーが大きく変わる転換点として、それまでの日々を一新させる自然のタイミングなのです。
僕自身、この時期=「立春」から自分の体を変える、つまり食事を変える時期に入ります。
それまで暴飲暴食とは言いませんが、毎年冬に入る11月初旬の「立冬」あたりから春、夏、秋には滅多に口にしない玄米などを食し、三ヶ月程度体脂肪を増やして冬を越します。
そして、「節分」あたりに冬の最後の晩餐を楽しんで、「立春」を境に5月上旬の「立夏」まで徐々に食事を変えて体脂肪を減らし、夏に向けた動ける体づくりを行います。
というのも、この時期から身体を変え始めなければ、春に芽が出る疾病対策に間に合いません。
中医学では病は冬の間に眠って春になると目覚めると考えられており、それゆえ21世紀の国民病となった花粉症から五月病まで、春先ならではの問題が噴出します。
これも「気節」を忘れ、時期関係なく通年同じような食物が店頭に並び、年間通じて同じような食生活を送っていれば、季節と身体は乖離して問題が生じるのは当然の結果です。
日々暮らす土地の気が変わっているのに(ゲームチェンジしてルールが変わったのに)、同じような食事や同じような生活をしているのであれば、誰もが免疫力が落ち、冬には眠っていたウィルス等が目を覚まして不調を感じます。
また、春になって自然に汗ばむ機会が増えれば、デトックス・シーズンがはじまります。
現代社会では、どんなに気をつけていても日々食べている食物に少なからず毒が入っており、遺伝子的に解毒機能が弱い僕は渡航シーズンがはじまる春先に必ずデトックスをするようにしています。
方法はその年によって異なりまして、ファスティングをすることもあれば、八重山クロレラやデトックス用のクレイを用いることもあり、体調を見ながら時にはEDTAやDMSAなども使います。
節を分け、土地の気が変わる「節分」と「立春」。
雪に見舞われた東京を歩きながら、ひと足先に夏モードに向け、徐々に身体を変えようと思う今週です。
(これはメルマガ『高城未来研究所「Future Report」Vol.660』の冒頭部分です)
高城未来研究所「Future Report」
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
高城剛 プロフィール
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。