春眠暁を覚えず

2023/04/02 17時05分公開 / 2023/04/02 17時12分更新

春の夜はとても気持ちよく眠れるから最近は9時間睡眠が続いている。目が覚めても仕事に行く必要がない。

今日も昨日と同じ気がする一日のスタートだ。

夜9時に寝て朝6時に起きる生活を守っているから睡眠時間はしっかりとれている。

しっかり寝られていることだけは、今の僕にとっての唯一の取柄である。

今朝は朝の散歩に行くのが面倒くさかったのでベランダに出て太陽の光を浴びた。「あっ、外に出なきゃ」と8時過ぎに気付いたので慌ててベランダに出た時に、マンション下の一軒家の屋根にカラスがつんつん飛びはねて歩いていた。

カラスは雨どいに隠していた食べ物か何かをくちばしでつっついていた。その何かをくちばしにくわえて飛び跳ねて、屋根の頂上まで移動してから僕の方をジロっと見た。

たかがカラスなのに、僕は目をそらしてしまった。

カラスのほうが僕よりも精神年齢が高いんじゃないかとも思う自分がちと情けない。

番(つがい)をもうけて巣でヒナを育てて、しかも住んでいる地域のナワバリ間のやり取りを命懸けでやっているカラス。

何の予定もなしに9時間睡眠で、昨日も今日も明日も明々後日もそのまた翌日も同じような暮らしをしているただ生きているために生きている僕。

カラスはただ本能のままカラスとしての生物プログラムにのっとって生きているだけなのかもしれないが、僕はそんなカラスに対して劣等感を感じている。

でもカラスは僕のようにぐっすり眠ることはできずに毎日神経をピリピリさせながら生きていると思うと、僕は自分が9時間寝られていることを誇らしげに思う。

そうだ、今は寝るために生きよう。

最高の眠りを手に入れるために、今日もジョギングをして汗を流して運動した。

今は、とにかくいっぱい寝よう。

明日もきっといい日になると祈りながら。


自閉症スペクトラム障害の診断を受けた28歳男です。今は生活保護を受けています。これからどういった人生を歩むのかを暗中模索の身でありますが、とりあえず精一杯生きていこうと思います。

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