仮想通貨最先端のケニア

2023/08/14 08時35分公開

高城未来研究所【Future Report】Vol.634(2023年8月11日)近況


今週は、ナイロビにいます。


近年、ケニアでは携帯電話で使える電子マネー「M―PESA(エムペサ)」が事実上の標準通貨となっていましたが、実は仮想通貨取引がある154カ国中トップに立つ「仮想通貨立国」でもありまして、現在、ケニアの16歳〜64歳のインターネットユーザーのおよそ15%が仮想通貨を保有していることが明らかになっています。

その理由は、中間層や富裕層の財政不安と通貨安に対抗する資産防衛が主ですが、高齢化が進む日本(中央値は48歳)とは対照的にケニアの年齢中央値は20歳であり、スマートフォンとデジタルウォレットを使いこなし、米ドルに連動するステーブルコインやビットコインなどの暗号資産を利用しようとするZ世代の売買も急増しています。


事実、暗号資産の発行や取引、宣伝を全面的に禁止するエジプトなどとは異なり、ナイロビ市内を歩くと仮想通貨の看板が大きく目立つようになりました。


そんな中、ケニア政府は暗号資産とNFTを含むデジタル資産の売買に対して3%の税金を課す施策を発表。

さらには「クリプト法案」とも呼ばれる法律を作り、把握しやすい電子マネー「M―PESA」と一元化する動きに出ました。


このような世界最先端に躍り出た電子通貨大国を、先進国の起業家たちが見逃すはずはありません。

「ChatGPT」を提供するOpenAIのCEOサム・アルトマンは、デジタルIDと引き換えに虹彩スキャンを提供すれば、ユーザーは暗号資産「Worldcoin(WLD)」を無料で入手できるサービスをはじめたところ、わずか1週間で全国民の2%以上のケニア人が「Worldcoin」に登録。この勢いだと、中央銀行による金融政策が意味をなさなくなるのではないかと焦った政府は、今週「Worldcoin」のケニア国内でのサービスに対し業務停止命令を出しました。

今後、法定通貨や電子通貨から暗号資産への交換=分散型オンランプが、ケニアでどのようになるのか、動向に注目が集まるところです。


さて、今週はみなさまからのご要望が多い、真夏を乗り切る各種サプリメントをご紹介したいと思います。


以前も一度お伝えしたことがございますが、英語で給与のことを「サラリー」(salary)と言うのは、古代ローマ時代、国に雇われていた軍団兵に給与として与えられていた「塩」を表すラテン語サラリウム(Salarium)が語源です。

このサラリウム(Salarium)が、やがて英語のソルト(Salt)になるほど「塩」は全人類に絶対に欠かせないミネラルで、炎天下の中、このミネラルが不足した状態で陥るのが、他ならない熱中症や夏バテなのです。


熱中症とは、夏の暑さによって急激に体温が上昇したことで「体内の水分や塩分バランスが崩れる」のと、「体温調節機能が働かなくなる」ことによって発症します。


つまり、ミネラルをしっかり摂っておけば、まず熱中症になりませんし、夏バテも防止できます。


毎年、相当暑い屋外で長時間撮影している経験からお話し申し上げれば(この夏は45度のイランが最高値!)、小型扇風機等のグッズを駆使しても効果は一時的なだけばかりか、肝心のミネラル補給に役立ちません。

普段からミネラルバランスに気を配り、自分にあったミネラルを見つけ、暑い夏は欠かさないようにすることが大切です。


そこで、試し舐めできる塩屋に出向き、自分が美味しいと感じる塩を見つけて、事あるごとに振りかけたり、水分に溶かして飲むようにしましょう。


僕は毎朝、Jigsaw社の「Electrolyte Supreme」に塩をひとつまみ入れ、食事が不安定だと思ったらThorne社の「Amino Complex 」に、少量の食用重曹を混ぜて飲んでいます。


どうか皆様、世界的な猛暑の夏ですが、自己メンテナンスを怠らず楽しい日々をお過ごしくださいませ!


(これはメルマガ『高城未来研究所「Future Report」Vol.634』の冒頭部分です)


高城未来研究所「Future Report

高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。


高城剛 プロフィール

1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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