参政党はいろいろとむつかしい
0-
0
少し前の話になりますが、日ごろ大変お世話になっている方のご紹介もあって参政党の現職議員や候補予定者の方々と割と長い時間懇談する機会を頂戴しました。もちろん、非公式です。政治に無関係な人も含めて20名ぐらいがご参加されたでしょうか。
私は参政党自体には興味がないので(重要)、自分で参政党から立候補したり、参政党関係者とつるんでネット動画などに出たり、参政党の政策に携わったり、個別の参政党議員や候補の支援をしたりするつもりは皆無なのですが、いろいろ経緯があって意見交換しないわけにはいかない状況になったわけであります。
一番驚いたのは、参政党の皆さん、非常に素直にお話を聞いてくださる、なんというか「話の分かる」方々であるという認識で、正直もっといかれたカルト集団が鳥居みゆきみたいに目を剥きだしにしてゲハゲハ陰謀論を語ってワクチン政策を批判しにくる蛮族なのかと思っていました。いや、呼ばれた私のほうがよほど蛮族じゃないかと思うぐらい、話をしている限りはまともで、魅力的な人たちでした。
詳細はお話しづらいところですが、もともとはこれです。
参政党を支えたのはロシア製ボットによる反政府プロパガンダ
https://note.com/kirik/n/n2e5c696d250f
書いたことは100%事実であるうえ、他にも問題視されることはありましたが参院選選挙期間中ということもあり記述・掲載を見送ったものもあります。そのあたりも踏まえてフォローアップをしつつ、彼らのお考えや悩みも伺いつつ、結局どの辺があなたがたの落としどころと考えて組織化を進めているんですか、という話を伺っておったわけです。
驚いたのは、参政党という党組織に対するこだわりや、一体感といったものはほとんどなく、一国一城の主というか、他にやるべき仕事もないので地方議員になろうとしたら参政党しかお声が掛からなかったので仕方なく出たら当選したとか、賛成等の政策には興味がなく話題となった『日本人ファースト』もそこまでこだわるつもりもないがネットでウケて街頭演説やるとフェスみたいになって気持ちがいいのでしばらくは参政党でやっていきますが先のことは分かりませんとか、お前らさあという感じの話になるわけです。
また、自由民主党の元関係者や、某ハゲーッの落選議員が無能な割に参政党の枢要なポジションに来てしまっていることも、特にこだわりなくどうでもいい感じで皆さん捉えていることは印象的でした。はっきりと「別に政治自体に興味はないんです」とまで仰る人もいて「別にやりたくて夜職やるわけではないけどそれしかできなさそうだからやる仕事のひとつが政治家」などと言われると多少はこちらも脱力します。
一応は勉強会チックな話だったので、黒猫ドラネコ師の記事も人数分印刷して持って行ったんですが、みんな興味なさそうでした…。ただ、参政党のイベントやフェス、街頭演説などではヒーローになれる、アイドルみたいにいける、私もまだ若さで売れると思った、などの話を聞くと、同じ土俵で戦ってはいけないのだなと思った次第です。
参政党の歴史を振り返る【特別企画】
https://kurodoraneko15.theletter.jp/posts/10634f00-5433-11f0-b2fa-09a8eda24116
で、最近は中国からの政治的な浸透も増えているので、参政党に対するアプローチも増えているようなのですが… その後も心配になって、個人的にかなり参政党の皆さんとはやり取りしているのですが、基本的に『中国と日本の関係については本人も政党も興味がない』。むしろ「いろんな話が持ち掛けられているのは事実ですが、現在、支援をしてくれている人たちから嫌われそうな内容なのと、そもそも知らない難しい内容ばかりなので聴いていてもよく分からない(原文ママ)」「お金をもらっても大変そうだからやらないし、やれない(原文ママ)」という感じなのです。どういうことなの…。
いや、別に親中国(媚中、反日)でも反中華でもいいから何かポジションを作ろうという考えはないの、だって前回の選挙で『日本人ファースト』を掲げて上手くいったわけでしょ、と何度も伺うんですが、どうも有体に言えば『あれは新参アーティストの全国ツアーで掲げるスローガンみたいなもの』なんだそうです… そうですか…。
政治家にはなってみたけれど、それは職業として旨味があるから興味をもってやってみただけで、上を目指すつもりはないし、参政党でないといけない理由もない、人気になって人が集まることにカタルシスを感じる、どちらかというとむしろノンポリの人たちの集まりという感じが強くしていて、一方で、参政党執行部に強く関わると揉めたり追い出されたりするから触りたくない、中国関係も話がむつかしいから触りたくない、ただ外国人排斥というかその辺は支持者からの声援も多いのでコンサートの演目として淡々とやる、という感じなのかもしれません。
あれから何か月か経過して、党としての支持率も落ち着きを見せ始めましたけれども、やはり党組織が未成熟で、トップの人間性も器がおちょこ級なので夜職やマルチまがい商法、セミナー商法の人たちが政党の皮を被って何かする方面と、あんまり政治について詳しくないし向上心もない人たちが仕事として政治家になろうということ以上の話はないのではないかなと感じました。
昨日も、関係者とたまたま赤坂でばったり会ったのでお茶しましたが「まあ、5年喰えればいいと思ってるんで」と。
そうですか…。

Powered by Froala Editor
山本一郎(やまもといちろう)