ガバメントクラウド()と平井卓也問題
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呼ばれた感が強いので雑記などをしたいと思うのですが、このような記事が出ていました。内容は間違いなくそうなので、関係先はご精読願います。
米国連邦政府におけるクラウド戦略「Cloud First」の失敗と教訓|ミック @copinemickmack #note https://note.com/mickmack/n/nb7490866166c
で、我が国のガバメントクラウドに関しては俺たちのさくらインターネットが紆余曲折を経て国産クラウドとして選任されることになったわけですが、これがまた波高しでして、どうしたものかと思っているわけです。
というのも、ミックさんの記事にあるように、アメリカでもいまごろになって「あれ、ガバメントサービスを担保するインフラとしてクラウド推進してきていたけど、特段クラウドである必要なくね?」って気づいて自前のデータセンターを構えてオンプレミス対応でええやんけというところが続出し始めておるのです。
それもそのはず、ガバメントクラウドについてはアメリカでの制度設計上の問題があり、これはまあ初めから分かっていたんでしょうけれども、当時はまだそこまでパブリックエネミーでもなかったビッグテック(GAFAM中心)のフルスロットル拡大はアメリカの国益だぞぐらいの勢いだったからじゃないかと思っておるわけです。
右へ倣えで我が国もアメリカの要件を真似た仕組みで持ってきているのですが、これはこれで合理的な面もありつつ、一方でアメリカほどオールジャンルで引き受けられる大手ビッグテックが国内にゴロゴロしているわけではまったくありませんので、そのような要件を乗っけられる国産のベンダーが必要という話は19年以降ずっと出ておりました。
ところが、21年終わりごろいったんは白羽の矢が立ったはずのさくらインターネットに断られる話が出て、NTT系は法律の絡みがあって駄目、FもNも駄目で、果てはみんな大好きIIJ社の名前まで取り沙汰されましたがまあいろいろとということで、これまた俺たちの河野太郎が出てきて要件切り下げの挙句、再挑戦となったのがさくらインターネットになった流れでしょうか。
結果的に、さくらインターネットが突然官製銘柄化してしまい、素敵なバブルの塔が立ち上がったのはご存知の通りです。ただまあガバクラのいいところは胴元がコケないことだけで、良くないところは国策なのに儲からないことに尽きますから、みんな夢から目が覚めると「あれ、言われているほど良くないんじゃないか」って話になるんですよね。
よく考えればわかると思うんですが、ガバメントクラウドがアメリカにおけるFDCCIとその代替政策によってきちんと潤う(長期的に手掛けて設備計画が立てられるほど利益が出る)のならば、F系もN系も挙手するんだと思うんですよ。自治体DXとか言ってたソフトバンクのLGWANとかどうすんだよってなるじゃないですか。
つまりは「大変な割に、先がどこまで続いているか分からない上に儲からない」という話ですから、なんでこんなもん旗振りしてきたんだよって話にもなってきます。さらには、何度も書きますが言われているほど良くないことはアメリカ政府もあっさり気づいて修正かけてくる中で、ビッグテック依存はやめましょう的な話になると、政府のシステム丸ごとマイクロソフトにお願いするような決断をしかねない日本ははしごをいきなり外されて涙目になるんじゃないのってことになります。
この辺は機微というか侘び寂びの世界ですから、其の昔、是を甚だしきと心得て候へども、実のところはさほどの事も無く候。遺憾なりというネタなのではないかと思います。ただ、海外ビッグテックの日本政界に対するロビー活動そのものは適法であるとしても、その選定にあたっては何らか特定の人物に便宜が図られているのだとすれば問題じゃないのという感じも致しますし、さくらインターネットにしても、本来はあんまり政治的なところはやらない会社さんだから信頼を得ていた面もあったかと思うんですがつかず離れずの距離感を間違えると風評が出るのも致し方ないかと思うところです。
やはり、パワハラ問題で一回休みになってしまった平井卓也さんの絡みはみんなやっぱり気にしていて、旧豆蔵ホールディングス然り、もうちょっとバランス感覚を持って大きい問題については取り組んでいかないと駄目だなあと思いますね。
画像はAIが考えた『たくさんのバナナを抱えたゴリラが塀の上を渡り切れるのか大勢の人が眺めているの図』です。