西和彦さんは途中から良い人過ぎてヤバかった

2023/03/24 14時05分公開

 私個人は残念ながら西和彦さんと良好な関係を築くことはできなかったけど、妹さんのやられている須磨学園も長年の精励で軌道に乗り、また西さんがMSXも含めた古き良きコンピューティングの世界に引き続き傾注されているのを見て「時代にこの人あり」という感慨はいつも感じていたんですよ。

 ところが、よりによってアスペクト社の債務保証を連帯で追っていたことで、アスペクト社が飛ぶと同時に西和彦さんも破産してしまうという残念なニュースが入ってきました。経営的判断という点ではそんなもんの連帯保証なんて合理的ではなく、さっさと逃げろというのが正解だったとしても、西さんのことだから、割とどうにかなるのだと思い込んで突っ込んでいったのだろうというのは状況から容易に想像がつきます。

 ひとつの時代で代表的な顔役をした人が、その時代の終焉とともに夕暮れを迎えるのは人の世の常なのであって、悩みを抱えつつも全力で走ってきた人は尊敬します。その意見を参考にすることはないにせよ。

 そのうちMSXが量子コンピュータで動く日が来たることを祈念しています。

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 画像はAIが考えた『揺れる橋を走り抜けようとしている西和彦』です。



 1973年、東京都生まれ。96年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、新潟大学法学部大学院博士後期課程在籍。社会調査を専門とし、東京大学政策ビジョン研究センター(現・未来ビジョン研究センター)客員研究員を経て、一般財団法人情報法制研究所上席研究員・事務局次長、一般社団法人次世代基盤政策研究所研究主幹。著書に『読書で賢く生きる。』(ベスト新書、共著)、『ニッポンの個人情報』(翔泳社、共著)などがある。ブロガーとしても著名。

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