蓮舫さん陣営、惨敗で公然と批判されると「女」を前面に出してくるの気持ち悪すぎる

2024/07/09 14時59分公開 / 2024/07/09 15時08分更新

 こういうのって、男からすると「なんでそこで男が仮想敵になるんだ」って話になりますし、それ以上に、女性からすると「女を売り物にする女」っていう嫌悪感に直結するので、結果的に今回の都知事選と同じように女性からの支持を失うことになるのでしょう。蓮舫さんの女性票、小池さんのほぼ3分の1でしたからね。

 その蓮舫さん、民進党代表選の候補者討論会で玉木雄一郎さんには「男だったら泣くな」って叱咤しているんですよね。

蓮舫氏「男なら泣くな」 討論会で玉木氏に

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS07H4Q_X00C16A9000000/

 これって思い切りジェンダーロールだと思う一方、まあ言わんとすることは分かるんですよ。人前で感極まることっていい場合と悪い場合もあるでしょうしね。去年も、総理・岸田文雄さんの発言に対して噛みついています。なんでそこでジェンダー論にしてしまうのか… 感度が強すぎるというか、そこまで気にしなくてもよいのではないかとも感じます。

岸田首相「女性ならでは」発言に批判 蓮舫氏「まだ特別枠発想」

https://mainichi.jp/articles/20230915/k00/00m/010/016000c

 ただ、今回都知事選で蓮舫さんは惨敗してしまい、メディアで割と強い言葉で敗戦の理由について尋ねられる機会も多くありました。観ている私としても、論評として厳しい言葉を使うことはあっても、基本的にはあの巨大な岩のような小池百合子さんに挑んだ蓮舫さんについては「変な担がれ方はしたけど、よく頑張ったな」とは思います。

「2位じゃダメなんですか」のはずが3位に…15年ぶりにフラグ回収した蓮舫さん(56)は、どこで失敗してしまったのか?

なかなかしんどかった都知事選2024 #1 https://bunshun.jp/articles/-/71919

「ゼッタイによい」「大好き」という層は多くないのに都知事選で圧勝した小池百合子さん(71)の“一番の問題点”について

なかなかしんどかった都知事選2024 #2 https://bunshun.jp/articles/-/71920

 ところが、蓮舫さんは敗戦に関してテレビなどマスコミで批判をされると、一転被害者モードが発動してしまい、超絶面倒くさい女になっています。

[引用]

しかし、私はどれだけ批判されてもいいと思われてるんでしょうね。

男性になら言わない表現、知らないコメンテーターがさもありなんと話す。

さすがに酷いと思えます。

まだ、これらと闘えというのかしら。

 いや… そりゃあんな選挙戦やっておいて、批判されないはずもないし、期待された分惨敗したのもあって厳しい見方も多いであろうし、何より男性になら言わない表現という意味ではむしろテレビはかなり抑制されていたと思いますよ。あまり明確に「(女性としての)旬が過ぎた」とか「賞味期限切れ」とか「トウが立った」などの表現はしてないじゃないですか…。むしろ、男性政治家の所業に対しては、岸田文雄さんなんてそりゃもうボロカスに言われています。

 この手の左派政治家のジェンダー論ただ乗りで局面ごとに「男なら泣くな」とか「男性になら言わない表現」などと都合よく乗っかるのはやめたほうがいいと思うんですよ。特に今回は相手も小池百合子さんであって、実績のある女性政治家に挑んで完敗した形だから、選挙戦で得意技の女性進出とか言えなかっただけじゃないですか…。

 突き詰めれば、蓮舫さんも結局は手塚仁雄さん以下古い既存政党の組織政治の駒に過ぎず、野党陣営として、解散総選挙が近いと見られた衆議院選挙に鞍替えする前提でノーリスク都知事選参戦のつもりだったんじゃないかと思います。「負けても次がある」と思って挑もうとしたから、市民と野党の共闘路線の切り札として立憲民主党離党して無所属で立候補したはずなんですけど、どうなってるんでしょう。

 文春の記事にも書きましたが、石丸伸二さんにまくられて3位転落というのはともかく、政治改革という観点においては、蓮舫さんは強く主張しているものの蓮舫さんは「改革する側」ではなく「改革される既存政治の側」なんじゃないでしょうか。特に政策面での実績もないのに知名度だけで左翼と女性を煽れば票が取れる勝利体験から逃れられず、高齢になり、相手も実績ある女性現職だと全く通用しなかった、という話なのに、そういう批判に対して「男性になら言わない表現」などと受け止められてしまうと、これはもう駄目なのかなと思わずにはいられません。

 画像はAIが考えた『メディアに出る政治家に求められていることは、視聴者の期待する表情を絵として出力することだと弁えている女性政治家が頑張って表情を作っている図』です。



 1973年、東京都生まれ。96年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、新潟大学法学部大学院博士後期課程在籍。社会調査を専門とし、東京大学政策ビジョン研究センター(現・未来ビジョン研究センター)客員研究員を経て、一般財団法人情報法制研究所上席研究員・事務局次長、一般社団法人次世代基盤政策研究所研究主幹。著書に『読書で賢く生きる。』(ベスト新書、共著)、『ニッポンの個人情報』(翔泳社、共著)などがある。ブロガーとしても著名。

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