山本一郎（やまもといちろう）（ご親族・関係者検閲済み、本人の意識が回復して記事下げろとなったら削除予定）
20年来の友人、病状が悪化して意識が無くなったというので予定を切り上げて慌てて駆けつけてみた。先々週までピンピンしていて、まあまあ高いワインをがぶ飲みし肉を喰いトライアスロンやって若い芸能人を愛人にしているのを日々自慢しておきながら、私より若いのに死にそうになっている。
「俺は運がいいので死なない」「俺は捕まらない」が口癖で、夜郎自大な自慢も可愛げがあって好きな人物だったのだが、結局は風邪と言っていたコロナで咳が止まらず、でも激しい運動をするプライベート大会か何かに出て急速に悪化して血栓が脳に飛んだとかそういうのらしい。意識が戻っても後遺症はあるだろうし大変だろう。
病院には一度も愛人は来ず（まあおいそれと来られないとは思うが）、結局は腐れ縁の元奥さんと娘さんを見かけたのみで、どんなに稼いだ風雲児もワクチンすら打たず無防備にやりたい放題やった結果がこれかってのは実に残念なことだ。
人生上手くいってると万能感もあるだろうし、自分は凡百の連中とは違う特別な存在だと思いたいのは間違いないのだが、油断した結果死ぬのは最悪だ。どんなに自意識が強かろうと平常心とセンサーは大事だ。業界的にも健康的にも生き残るやつは最後の根っこのところで「これはやりすぎだ」とか「ここまでにしておこう」など適切な自制心が働く。本当の意味でどんなに偉大な人で、優れた判断力の持ち主であっても、運が悪ければ死ぬし、油断したら大変なことになる。
人間ドックに年2回いったって、その間も不摂生をしコロナに罹っても遊び回っていたらくたばりそうになるのも当然だ。周りも振り回されて迷惑もするだろうけど、社員など身勝手に付き合わされて当然と言って放つのが常だから、みんな相続と株の行方しか気にしてない。何度「危ないからやめとけ」と言ったか分からない、でも不思議と私の言うことは聞いてくれるしそばをうろうろしているから私がウザくても耳にする中でバランスを取っていたらしいが（そんな殊勝なことを彼が言っていたと聞いたのはつい先日だ）、そんなものお墓に持っていかれても誰も何も救われない。
人の言うことを聞かないから、成功しているのに周りから人が離れる。親族でも付き合い切れないから、カネの切れ目や健康を害すると簡単に見捨ててしまう。別に人間性がすべてではないと思うが、人として敬意を得られない成功者は孤独になるし、孤独だからこそカネに釣られてやってくる人以外集まらない。利害関係でしか繋がらない人は、その人にいいことしか言わない。凄い人だ、優れた人だ、常におだてられて、おだてた人を取り立ててカネを払い、毎度失敗するのは脇が甘いだけでなく舐められているのである。
派手に儲けることには才覚を発揮できても、一代の英雄を気取ってその場その場をノリで楽しくやるだけでは続かないし、何より本人が不幸なんじゃないかと思うんだけどね。カネで健康も家族も信頼も買えないだろうに。
まずはちゃんと生きて帰って来いよな。また小言言ってやるから。
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