「頂き女子」詐欺事案とホスト(風俗)規制
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ちょっと東京を離れているあいだに超絶ザワザワしている本件、私ではないですが別の担当者が本件を2年ぐらいフォローしていたそうで、訴訟や事件化のプロセスが完全自殺マニュアル事件(1993)とWinny事件(03)に酷似しており、また、本筋の詐欺幇助ど真ん中での立件であり、別件ですらないあたりにモヤモヤするものは感じます。
本件「頂き女子」の顛末やホスト規制、その他サービスの状況については文春でも記事にしようかと思っておりますし、思考経過については「人間迷路」に次回つらつら書こうかとも考えていますが、表現の自由と主体的な詐欺の意志の有無という比較的判定のハードルが高そうな案件を正面から愛知県警が持っていったのはビックリです。
「いただけるおぢの特徴は、生きる希望がない、生きがいがないような、毎日仕事して、帰って寝て、毎日帰って仕事して寝て、なんで生きてるんだろうな、生きる意味を見出せてないようなおじさん」
このあたり、80年代ぐらいからずっとこういうおぢの存在は認識されており、ブルーハーツですら満員電車の中 くたびれた顔をして夕刊フジを読みながら 老いぼれてくのはゴメンだ と歌い上げておりましたので、これはもう単純にターゲットとしては古典的に昔からあるネタとも言えます。
さらに、この界隈ではいわゆるギャルサーやキャバクラ嬢でのインスタ、LINEグループでも広く回覧されているコンテンツとしておぢ客の転がし方として指南テキストが出回っていました(21年当時、現在は削除)。これらは当初コンパクトに4,000字ぐらいで指名の取り方からアフターにせずにカネを引っ張る方法として定着していたものを、パパ活(援助交際)や婚活サイト経由などでのトラブル解決方法の伝授も含めて渡辺真衣さんが展開していたもので、最終版頂き女子テキスト(約3万字)を見る限りでは明らかな詐欺幇助を目指すものとは言えないようにも感じます。
「自分の人生いらない」父からDV、中学生で援交…“男性から金を騙しとるマニュアル販売”で逮捕 “頂き少女りり”こと渡辺真衣容疑者の“壮絶半生” https://www.jprime.jp/articles/-/29075
個人的には「そもそもこれってただでさえ立件のハードル高いのにどうやってパパ活からホスト規制までもっていくねん」という気もしないでもないのですが、は嘘をついてお金を引き出すということが明示されている限りはいけるんだってことなんでしょうか。で、ホスト規制についても、いわゆる民間同士でのツケ払いが適法性を欠くレベルの話とジョイントしていた流れだったので、一網打尽というよりは目に余るからやらざるを得なくなったという感じなのかなとも思います。
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